Consortium for Earthquake-Damaged Cultural Heritage

CEDACHとは

結成の経緯

◆結成の経緯◆

東日本大震災は、様々な分野にあまりにも大きな被害をもたらしました。現在でも全容が明らかではないほど、あまりにも多くの人命が失われ、生活が破壊され、帰る土地さえ奪われた現状に胸が痛みます。人命や生活再建が最優先であることは明らかなことです。しかし、私達は文化遺産を扱う研究者として自らの役割を考え、動き出します。

“われわれにできることは、何だろうか?”

この問いから、「被災文化遺産支援コンソーシアム(CEDACH)」は立ち上がりました。たとえ被災地から離れていても、それぞれの専門をいかしつつ、被災地の文化遺産の保護活動を後方から息の長い支援をしていきたいと考えています。

ページ先頭へ

◆趣旨と目的◆

「被災文化遺産支援コンソーシアム(CEDACH)」は、考古学・文献史学を専門とする、各種研究機関や地方自治体、民間の各種団体に所属している個人の集まりです。被災地で文化遺産の保護の最前線に立っている人々は少数であり、文献、民俗、考古といった多種多様な文化遺産の危機に対応しなくてはなりません。しかし、それぞれの保護の方法は異なり、これらには専門家のアドバイスや支援が必須です。しかし、専門別に依頼することは、効率的ではありません。ひとつでも多くの文化遺産を後世に伝えるべく、我々は専門家やボランティア、各種学会、組織との幅広い連携や技術的な支援をおこなうワンストップポータルを軸に被災地の文化遺産の保護活動を後方から支援することを目的とします。

具体的には、「データ班」と「技術的支援班」という2つのワーキンググループ、事務局所属のリエゾンマネージャにより、

被災文化遺産情報のデータベース構築やGISへの展開
文化遺産の救出・保護・保存に関連する技術的支援
国内外への情報発信や相互連携
を計画しています。現在、活動を救援段階(~2011年4月)・復旧段階(~2011年末)・復興段階(2012年~)に区分した行動計画を準備しています。

■活動計画1:被災文化遺産情報のデータベース構築・GISへの展開■

「データ班」(文化情報学・空間情報科学・歴史学・考古学を中心とする若手グループ)により、被災文化遺産の情報を集積し、保護の基礎資料や意思支援決定を支援するシステム(CUPDET)の構築を計画し、現在実装を進めています。空間情報が重要な対象についてはGIS(地理情報システム)を利用し、保護活動の上で生まれる多様な要請に対応します。システム設計やプログラミングは知識や技術を有するメンバーを中心におこないますが、データ入力は多くの人々が誰でも分担できるシステムを計画しています。被災状況はなるべく多くの目を、ということで、住民の方々にも積極的に参加していただく枠組みを考えています。初期の情報収集は写真や動画、GPS等と連携させた調査日誌管理システムのSurvey Data Archivist(SDA)を利用します。全国のデータ入力ボランティアが基礎データをやりとりすることで、被災地の文化財担当者の負担を低減することを目的とした情報の蓄積をおこなっていきます。これらのデータはCEDACH GISとして、地形図や被災状況図などの基礎データと、文化財地図や被災状況のデータを蓄積・ 利用します。既に、これらのシステムの構築は開始しています。

ページ先頭へ

■活動計画 2:被災文化遺産の救出・復旧・復興に 関連する技術的支援■

技術的支援班」(考古学・文献史・文化財科 学を中心とする各世代グループ)により、被災地の自治体文化財担当者や地域文化遺産 研究者への人的・技術的支援を計画しています。阪神・淡路大震災をはじめとする災害の経験者も含まれており、過去の経験に学び、新しい技術をそれに加えた 支援を模索します。 また、関連する組織や学会などと連携し、 現地での必要に応じた迅速な対応を進め ます。 これらに対応するため、利用可能な手段 や応急方法などのデータの集積、被災文化 遺産保全関連設備や機器のネットワーク化 と相互利用システムの構築、文化財調査 への新技術の活用、後方支援窓口の設置 を計画しています。 また、災害を記憶する手がかりとなる 様々な歴史資料・文化遺産を「防災遺産」 と位置づけ、積極的な保全と活用をはかります。

ページ先頭へ